整体法
各所で整体という名前で様々な治療が行われています。しかしながらその場所によって考え方や施術の方法が違います。よって現在においては整体を一つのものに限定するのは困難です。
当院では整体操法による身体調整法を行っております。整体操法とは、昭和の初めに療術会の名人、大家が集まり野口晴哉先生が中心となり体系付けられた身体調整法です。
日本古来より行われてきた様々な身体調整法をあつめ実験と体験を繰り返し行い効果のあるものは残し、そうでないものは削除するということを繰り返し行いながら体系付けられました。
整体操法の特徴
整体操法は、緻密な身体の観察、輸気(ゆき)という気の集中、多彩な身体操作に特徴があります。
ただ曲がっている骨を見つけ出し矯正を加えたり、硬くなった筋肉を揉みほぐすというのではなく、身体の調律点といわれる場所に気を通し、骨、筋肉にちょっとした刺激を加えることにより、自らの身体が働いて治るように仕向けていきます。それが整体操法の目的です。
骨格の調整も行いますが、ただ曲がった骨を強引に矯正するのではなく、なるべく少ない刺激を加え自らの体が働いて治るようなきっかけをあたえていきます。
といいますのも人間の体とというのは、何か異常が生じたときには、基本的には元に戻るように設計されていています。それがなかなか元に戻らないということは身体の体力が充分に発揮されないときなのです。
ですから身体の体力を充分に発揮できるように、体力の充実をはかるように調整すれば身体が治っていくものなのです。そのような身体に導くために輸気、操法を行います。
整体操法は、日本で体系付けられた技術なのでベッドではなく畳にて施術いたします。畳での操法を行っておりますと「畳は気持ちが落ち着きます。」とう声も多いです。
整体のそもそもの意味
整体とはそもそも整っている体の状態のことを整体といいます。そしてそのような身体にする方法を整体法といいます。
整体という体の状態とは病気や症状が体にまったくないという状態ではありません。人間の体を構成している細胞というのは絶えず壊れ再生されるということが行われています。その過程のなかで体が不調を来たすということはあるものです。
また様々な生活のなかで体が疲労し異常を起こすということもあります。そのような状態になったときに速やかに正常な状態にしてくれる体が整体という状態です。
そのように体に変動があったときに正常にもどす働きというのは生きている以上誰で持っています。そのような体の自然の働きをたかめていくのが輸気や整体操法です。
逆にここ数年病気や怪我などまったくせず風邪もまったく引かず、検診にいってもまったく異常がなく、一見健康で丈夫だと自他共に認めているような人が突然大きな病気で倒れてしまうという例も少なくありません。それは体の異常を感じ取ることができない体だったということができると思います。
整体という体の状態とは、小さな異常を感じることができそれを自然に経過させることができる体のことをいいます。そのような体にするのが整体法の目的なのです。
整体法とカイロプラクティック
整体法とカイロプラクティック療法は、似ているところもありますが別の療法です。カイロプラクティック療法はにアメリカ合衆国において体系付けられた技術です。整体法は、我が国日本において伝えられてきた技術です。大正時代にカイロプラクティック療法が日本に輸入され整体法にも影響をあたえますが根底においては異なるのもです 。
逆にカイロプラクティックを正式に勉強された先生の多くは、整体という言葉をかかげていません。